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国産牛買い上げ事業に絡む牛肉偽装疑惑で、「愛知県同和食肉事業協同組合」（愛同食）を通じて買い上げ申請した大手食肉卸「フジチク」（名古屋市）の関連会社幹部が、名古屋地検特捜部の調べに対し、愛同食が申請した約１２００トンについて、３分の１から半分ぐらいは「架空だった」と供述していることが分かった。この幹部はまた、輸入肉の詰め替えや偽伝票の作成を認めるとともに、これら一連の不正申請は、愛同食の代表理事を務めるフジチク会長（６２）や、関連会社の専務（５７）の指示だったと話している模様だ。
牛海綿状脳症（ＢＳＥ）対策として０１年に実施された買い上げ事業をめぐっては、フジチクや同社のグループ会社など１２社が、１２４６トンを愛同食を通じて全国食肉事業協同組合連合会（全肉連）に買い上げを申請したとされる。愛同食の申請量は、全肉連に申請した４０団体の中で最も多く、助成金２３億８０００万円を受給した。
関係者の話によると、特捜部の事情聴取を受けた同グループ会社幹部は、１２４６トンのうち「４００〜６００トンぐらいは架空申請で、実体はなかった」と供述している模様だ。
また、同幹部は、大手食肉卸「ハンナン」（大阪市）の関連会社から仕入れ、買い上げを申請したとされる輸入牛肉１９０トン余について、買い上げ対象の国産牛であるよう装うために、別の段ボール箱に詰め替え、偽伝票を作成したなどと当時の様子を詳述しているという。(10/23 08:45)