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2004年10月21日(木) 00時00分

ネット仲介で腎臓移植 米コロラド州朝日新聞・

 インターネットで臓器提供者を見つけた米国の男性が20日、米コロラド州の病院で生体腎移植の手術を受けた。ネットが臓器移植を仲介するのは、移植先進国の米国でも初めてのケースだという。当事者同士で契約する移植が広がれば、臓器売買につながる恐れもあると指摘されている。

 移植を受けたのは同州在住の元会社役員で、公的な全米臓器移植ネットワーク(UNOS)では提供者が見つからなかったため、1月開設の民間サイト「マッチングドナーズ・ドットコム」に月々297ドル(約3万2千円)支払い、病状や血液型などを掲示。約500件の申し出の中から、テネシー州の男性(32)の腎臓を提供してもらうことに決めた。

 当初、手術は18日の予定だったが、ネットの介在を知った執刀医が直前になって中止。病院の倫理委員会に諮った結果、両当事者が営利目的の移植でないことを宣言しているため、特例として手術が認められた。

 ロイター通信などによると、元会社役員は提供者と契約し、提供者と家族の旅費、滞在費、休業補償など約5千ドルを支払うという。専門家からは「支払い能力が重視されれば公平な臓器配分が脅かされる。専門家のサポートがないと医学的な問題が起きる恐れもある」と懸念が出ている。

(10/21)

http://mytown.asahi.com/usa/news02.asp?kiji=6788