悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2004年10月20日(水) 00時00分

2010年にもNTT加入権料を撤廃 情報審容認 東京新聞

 情報通信審議会(総務相の諮問機関)は十九日、NTT東西地域会社の固定電話を契約する際に必要な加入権料(施設設置負担金)について、段階的な廃止を容認する答申を麻生太郎総務相に提出した。NTT東西は、現在七万二千円(税抜き)の加入権料を早ければ来年から五年程度かけて徐々に引き下げ、二〇一〇年にも撤廃する方向で検討、月内にも発表する。 

 NTTは、単純計算で四兆円以上に上る加入権料は「電話網整備のための一時負担金である」として払い戻しには応じない構えで、その場合は加入権は無価値となる。加入権は市場で売買されているほか、企業も無形固定資産として計上しており、このまま廃止されれば既存契約者の反発は必至だ。

 答申では、加入権料について(1)現在は電話網が全国に整備されており意義は失われている(2)加入時の費用が高く、新規加入を妨げている(3)外国では施設整備費用は月々の料金で回収している−と指摘。また、KDDIやソフトバンクグループが、加入権料が不要のサービスを開始することにも触れ「NTT東西にとっては競争対抗上の観点から、早期に見直す必要が高まってきている。自らの判断で廃止を決めたならば、それは容認すべきだ」と結論付けた。

 一方で「加入権料の性質や使われ方が、国民には十分理解されていない」とし、NTT東西に撤廃に当たっては混乱を避けるために十分説明するよう求めた。また、加入権料の廃止に「五−六年かけた」携帯電話の事例を挙げて、加入権料廃止までに十分な時間をかける必要性を強調した。

■メモ  電話加入権料

 固定電話に新規加入する際にNTT東西地域会社に支払う料金で、正式には施設設置負担金という。旧電電公社時代には設備料の名称だった。1985年のNTT民営化以降、7万2000円(税抜き)に固定された。

 固定電話の全国網の整備に充てることが徴収の目的だったが、金額が高く新規加入の妨げになっているとの声が強い。NTT東西は2002年2月から加入権料を払わない代わりに月額基本料が高い「ライトプラン」を導入。現在は新規契約者のほとんどがライトプランで契約しているのが実情だ。

 携帯電話の普及もあって、固定電話の契約者数の減少に歯止めがかからないため、総務省やNTTは加入権料の廃止を検討してきた。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20041020/mng_____sei_____002.shtml