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2004年10月20日(水) 20時13分

<郵政公社>ヤマト運輸の提訴に争う姿勢 生田総裁毎日新聞

 日本郵政公社の生田正治総裁は20日の記者会見で、郵便小包「ゆうパック」をめぐりヤマト運輸が独占禁止法に基づいて起こした訴訟について、「公社の考え方」を発表した。ゆうパックに独禁法上の問題はないとして全面的に争う姿勢を明確にするとともに、「消費者の視点より、既得権益を擁護するための訴えではないか」と強く批判。さらに、ヤマトとコンビニエンスストアの契約に独禁法違反の疑いがあるとの見方を示した。
 裁判の第1回口頭弁論は、21日午前、東京地裁で開かれる。裁判は、双方が正面から主張をぶつけ合う場になりそうだ。
 生田総裁はまず、小包・宅配便市場でのシェアはヤマトの宅急便の33%に対し、ゆうパックは6%に過ぎないことから、「独禁法の対象になるとは考えがたい」と強調。コンビニでの取り扱いも、ローソンがゆうパックに移ったとしてもヤマトのシェアが73%に上ると指摘した。
 ゆうパックの今月からの新料金が原価割れの「不当廉売」にあたるとのヤマトの主張に対しては、今回の料金体系変更は「安売りに転じたのではなく従来と同水準」と説明した。また、公社は税などの優遇を受ける代わりに、▽ユニバーサル(全国一律)サービスの維持▽第3種、4種郵便物など政策的低料金▽業務の制約——などの負担を負っており「バランスが取れている」と指摘。「官業の恩典」があるから低料金が可能だとするヤマトの主張に反論した。
 さらに、ヤマトがコンビニ各社との間で競合他社との契約を禁じる「排他条件付契約」を結んでいることに関し、「法的に(独禁法上の)疑義があるのではないか」と言及。ローソンが望む宅急便とゆうパックの「併売」を認めると他のコンビニに波及する可能性があることが、今回の提訴につながったとの見方を示した。
 ヤマトの姿勢について総裁は、「ゆうパックがヤマトの『民間による規制』にぶつかった。ヤマトと公社の立場が、20〜30年前と入れ替わったのかなと思う」と述べた。【位川一郎】
 ヤマト運輸は先月、▽郵政公社がローソンでゆうパックを扱うよう不当に「誘引」した▽ゆうパックの新料金体系は不当廉売に当たる——などとして、公社を提訴。ローソンでのゆうパック取り扱いを停止し、ゆうパックの低料金をやめるよう求めている。
(毎日新聞) - 10月20日20時13分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041020-00000106-mai-bus_all