2004年10月19日(火) 02時31分
「高齢者を狙え」 新人研修で指南 ファーストクラブ(西日本新聞)
外国為替証拠金取引の仲介業者「ファーストクラブ」福岡支店をめぐる詐欺事件で、詐欺罪に問われた元幹部ら八人のうち長崎県長与町、元営業社員才木和彦(29)と福岡県桂川町、同穂坂元希(25)の二被告の初公判が十八日、福岡地裁であり、二人は「間違いありません」と起訴事実を認めた。検察側は冒頭陳述で、二人が同社の新人研修で「一人暮らしのおばあちゃんが客になりやすい。客の前で会社に電話をかけ、レートを聞いてひとり芝居しろ」などと幹部から手口を指南されたと指摘した。
冒頭陳述によると、二人は二〇〇一年十月、同社が詐欺的商法をしていることを知らずに入社。新人研修の際、同支店の営業本部長だった波佐間勤被告(58)=詐欺罪で起訴=らから「高齢者を狙い、契約したことを家族に言うなと口止めしろ。リスクの説明はサラっとでいい。もうかった客がいるとのウソのたとえ話をしろ」などと勧誘方法を指示された。詐欺行為との認識を抱いたが、再就職の困難さなどを考えて犯行を重ねた、とした。
起訴状によると、二人は、同社の実質経営者、山田恵男被告(62)=同=らと共謀し、外国為替証拠金取引の仲介を装って二〇〇二年八月—〇三年二月、福岡市南区の主婦ら三人から、十七回にわたり計七千七百万円をだまし取るなどしたとされる。
(西日本新聞) - 10月19日2時31分更新
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