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三重県立図書館(津市、若松徳義館長)が管理する全利用者約13万3千人分の住所や電話番号などの個人情報が外部へ流出していたことが16日、分かった。同図書館の委託でシステムの更新作業をしていたNECの子会社の社員らが無断でデータをダウンロード、自宅に持ち帰ったパソコンごとデータを盗まれたという。
流出したのは、全利用者の名前、性別、住所、電話番号、貸し出しの記録などの個人情報。ただ、書名は記号化されており、それだけでは分からない。
同図書館は7月ごろからNECに5年契約で業務委託。NECは子会社のNECシステムテクノロジー(本社・大阪市)にシステムのメンテナンス、別の子会社のNECソフトウェア中部(本社・愛知県日進市)に新ソフト開発の業務をそれぞれ委託した。
システムテクノロジー社の男性社員(41)は9月21日、内規に反して図書館に無断で大阪から遠隔操作でデータをダウンロード。翌日、メールでソフトウェア社の男性社員(33)に提供した。この社員が今月13日夜、データ解析作業のため、三重県桑名市の自宅にノートパソコンごと持ち帰った。14日、家族で外出。15日午前1時ごろ、盗難に気付いたという。
NECによると、顧客データを抽出する場合には、あらかじめ秘密保持の覚書を交わした上で、顧客の立ち会いのもとで実施する。だが、二つの子会社の社員は「NECが手続きをした」と思い込んでいたという。
若松館長は「犯人がどんな目的でパソコンを持ち出したのか分からないが、申し訳ない」と話している。NEC中部支社の杉本裕俊支社長代理も「管理体制の甘さを露呈した。体制強化と意識改革に努めたい」などと述べた。
(10/17 02:20)