2004年10月15日(金) 12時19分
三菱製大型車、ユーザーにもリコール強制措置(読売新聞)
国土交通省は15日、死亡事故の原因にもなった三菱製大型車のクラッチ部品欠陥を巡り、リコール(回収、無償交換)が出ているのに改修を終えていない約1350台に対し、道路運送車両法に基づく「整備命令」を出すことを決めた。
ユーザーに対してリコールに応じるよう強制する異例の措置。国交省では今後、三菱ふそうトラック・バス(商用車部門が分社)が進めている他の欠陥のリコールについても、改修作業が進まなければ同様の措置を取るとしている。
整備命令はこれまで、暴走族の違法改造車摘発などで出されるケースがほとんど。リコール制度で出されるのは、1969年の制度導入以来、初めて。命令交付から14日以内に車を改修しなければ、使用停止を命ずることができるほか、ユーザーには50万円以下の罰金が科せられる。
クラッチ欠陥を巡っては、対策部品の製造が間に合わないため、三菱ふそうは、強度不足の既製部品に交換する「暫定対策」を進めている。10月9日現在、リコール対象の計約7万2000台に対し、実施率は95・7%で、3000台余りが改修に応じていない。
このうち、約1700台は車検切れだが、現在も使用が確認されている約1350台中、約100台はリコールに応じない悪質なケース。また、約600台は所在不明になっているという。
国交省は今後、所在不明の車を追跡調査するとともに、所在が判明している車については、来週以降に、地方運輸支局の係官がユーザーのもとを訪れ、整備命令書を交付する。
(読売新聞) - 10月15日12時19分更新
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