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2004年10月15日(金) 00時00分

「道普請」ご存じ?「道普請」で整備した道路。以前は荒れていたが、今は砂利がきれいに敷き詰められている=美濃市乙狩で朝日新聞・

 美濃市は今年度から「道普請(みちぶしん)」事業を始めた。住民が自主的に地域の道路を補修する際、材料費などを市が補助する制度だ。市は「市民参加の行政を進める方法の一つ」としているが、利用は思うように増えていない。「内容がよくわからない」との声も聞かれ、浸透には時間がかかりそうだ。 (相原亮)

事業半年、利用わずか 名前負けか 浸透未知数

 同市乙狩の市立上牧小学校に隣接する道路。草が生い茂り、車の通行ができなかったこの道を、地元自治会と同小学校PTAが8月下旬に「道普請」を活用して整備した。PTA役員らが数十メートルにわたって草を取り、約40立方メートルの砂利を敷き詰めて整備した。砂利代の約15万円は市が支給した。自治会の後藤勝夫会長は「金がかかるので、地元だけで整備するのは難しかった」と話す。

 制度を利用する際、代表者は場所と理由、事業内容を市に申し出る。公共性の観点から必要だと市が認めれば、材料費などを補助する仕組みだ。

 しかし、利用の出足は必ずしも芳しくない。道路舗装や除草作業などを扱う土木課の担当分では、制度スタートから5カ月目の「上牧小学校」の事例が初めての利用だ。14日まででも利用は草刈りなどを含め計5件だけ。

 農道や用水路の補修などを扱う農林課の担当分でも、これまでの利用は用水路や農地の整備など計12件にすぎない。

 今年度は270万円の予算を組んでいるが、今のところ使われた金額は計60万円弱にとどまっている。

 職員の間には「名前は目を引きやすいが、内容が市民に伝わっていない」との声がでている。石川道政市長も「まだPR不足の感がある」と認める。市は5月、自治会長に事業の説明をしたが、住民への浸透は未知数だ。「地区によって温度差がある。まずは1年間、様子を見てみたい」(土木課)と、当面、様子見の構えだ。

(10/15)

http://mytown.asahi.com/gifu/news01.asp?kiji=3749