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三菱自動車製大型車のクラッチハウジングの欠陥について、国土交通省は１５日、リコール（無償回収・修理）に応じない対象車の使用者に道路運送車両法に基づく整備命令を出し、従わなければ運行停止とすることを決めた。この欠陥は山口県で０２年１０月に起きた死亡事故の原因で、同社は５月末に同省にリコールを届け出た。しかし、応急措置にあたる暫定対策すら受けていない対象車がまだ１３５０台あり、同省は安全確保のため、強制的な措置が必要と判断した。
月内にも国交省職員が所有者を訪問し、リコール未実施なら整備命令書を手渡す。一定期間内にリコールしなければ車検証とナンバープレートを返納させ、道路を走行できなくする。それでも命令に従わなければ５０万円以下の罰金の対象になる。
リコール未実施車を対象に整備命令を出したり、運行停止の対象にしたりするのは初めて。
クラッチハウジングの欠陥で、同社は約７万台を対象にリコールを届け出たが、強度不足を解消する対策部品の生産が間に合わず、正式なリコールが始まったのは先月になってから。同様に正式なリコールができずに応急措置にあたる暫定対策にとどまるなどしている欠陥はほかにも１７件ある。このうち、バス座席が急ブレーキ時に前に倒れる欠陥や、大型車のプロペラシャフトが脱落する欠陥で事故が相次いでいる。(10/15 11:10)