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牛海綿状脳症(BSE)対策の国による国産牛買い上げ事業に絡み、1200トン余の買い上げを申請した「愛知県同和食肉事業協同組合」(愛同食)が、輸入肉などを混ぜていた疑いがあるとして、名古屋地検は14日、愛同食代表理事で大手食肉卸「フジチク」(名古屋市)の会長(62)から補助金適正化法違反容疑で事情を聴いた模様だ。愛同食は、大手食肉卸「ハンナン」(大阪市)のグループ会社から仕入れた輸入肉190トン余を混入し、申請した疑いが持たれている。フジチク関連会社の一部幹部は不正請求を認める供述を始めているとされ、同地検と愛知県警は早ければ月内にも本格捜査に踏み切るとみられる。
国産牛の買い上げを巡っては、50億円余の助成金を不正に受け取ったとして、ハンナン元会長の浅田満被告(65)らが詐欺容疑などで逮捕されており、西日本を中心とする食肉最大手に続き、中部地方の大手業者による新たな牛肉偽装事件に発展する見通しになった。
関係者の話などによると、愛同食は01年12月ごろ、ハンナンのグループ会社から購入した輸入肉190トン余が混ざっていることを知りながら、すべて国産牛と偽って全国食肉事業協同組合連合会(全肉連)に計1246トンの買い上げを申請し、助成金約23億8000万円を不正に受け取った疑いが持たれている。
捜査当局は、大阪府警が押収したハンナン側の伝票類と、愛同食が任意提出した資料を照合。同年10月、計190トン余の輸入肉が愛同食側の倉庫に搬入されていたことを突き止めた。
愛同食の申請量は、ハンナングループによる偽装申請が明るみに出た大阪府同和食肉事業協同組合連合会(府同食)の1145トンを上回り、全肉連に申請した40団体の中で最も多い。
愛同食はまた、北陸地方にあるグループ企業の営業所や、グループ外の取引業者から買い上げ対象外の加工肉などを集めて申請した疑いも持たれている。捜査当局は愛同食に肉を提供したこれらの事業所からも資料の提出を受けており、分析を急いでいる。
フジチクは、ハンナングループの浅田元会長がかつて役員を務めるなど、ハンナングループとの結びつきが強いことで知られる。
(10/15 06:20)