2004年10月13日(水) 03時03分
<ネット自殺>自殺未遂男性がメール「自分の意思で人生を」(毎日新聞)
山梨県内で昨年3月、ネットで知り合った3人の男女とともに自殺を図った関西地方に住む男性(24)が12日、毎日新聞にメールを寄せた。昨年8月社会面での連載「見えない網 追跡ネット自殺」での取材時に、運送関係の会社にいた男性は今夏、電子産業関係の会社に再就職した。男性は「自分の人生を動かしてみて」と呼び掛ける。メールの要旨は次の通り。
相次ぐ集団自殺は、死にたい理由が特にあるわけでもないけど、生きていてもつまらないし頑張るのが面倒だから死ぬケースが圧倒的に多いと思う。借金などを抱え、死に向かって一直線の人が、わざわざ参加する人を募集し計画を立て、スケジュールを合わせて死ぬことはないと思うからだ。
「親が、先生が、薦めるからあの学校に行く」「あいつが行くならおれも行く」。自分で積極的に選択肢を見つけ出すことなく、ただ与えられた選択肢の中から他人に合わせて選ぶだけの生き方。その延長で、生死の選択までも他人に合わせてしまう。私自身もそうだった。
私も「人生は自分で作るもの」という当たり前のことに気付かずに、「人生に意味はないんじゃないか」と考えていた。意味なんて最初からありはしない。自分で自分の人生を作っていく過程で、それぞれの意味ができていく。考えるよりも、とにかく自分の意思で何かに挑戦してみる。「生きる意味がないんじゃないか」と考え、挑戦しないことが一番意味がない。
「バイク買いたいからバイトする」でも「一人暮しを始めるために貯金する」でも「あの子に告白するためにダイエットに挑戦」でも、何でもいい。自分の意思で自分の人生を動かしてみてほしい。「人生に意味がないんじゃないか」との考えは、いつの間にか消えているはずだ。
(毎日新聞) - 10月13日3時3分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041013-00000014-mai-soci