2004年10月10日(日) 09時17分
結婚写真変色、コニカ社などの“迷惑料”支払いで和解(読売新聞)
結婚式や新婚旅行の写真を撮影したのに、フィルムが劣化していて変色がひどく、一生の記念が台無しになったとして、大阪府内の新婚夫婦が大手カメラ・フィルム製造会社「コニカミノルタフォトイメージング」(東京)と兵庫県内のカメラ関連商品販売会社に慰謝料など110万円の損害賠償を求めた訴訟があり、両社が解決金計35万円を支払うことなどを条件に、大阪地裁で和解が成立した。
販売会社は、和解条項で「迷惑をかけたことについて謝罪する」としている。
訴状などによると、夫婦は昨年春に結婚式を挙げ、翌日から1週間、イタリアへ新婚旅行に出かけた。式の数日前、販売会社の店舗でコニカ社製フィルムを25本購入し、式や披露宴、新婚旅行の写真を撮影。フィルムはいずれも品質保持期限内のもので、300枚以上を現像したが、紫色に変色するなどいずれも仕上がりが悪かった。
夫婦のクレームを受け、コニカ社は改めて焼き直したが、夫婦に納得してもらえず、「技術的にこれ以上できない」として、慰謝料10万円の支払いを申し入れた。しかし、夫婦は「一生に1度の記念なのに取り返しがつかない」と拒否、今年1月に提訴していた。
夫婦はコニカ社に対して「メーカーとして欠陥商品を流通させた」とし、販売会社には「売買契約に基づき、通常の仕上がりになるような品質のフィルムを売る義務があった」と主張。
両社は「流通過程で、長期間高温状態で保管されて劣化した可能性が高く、責任はない」などと争っていたが、コニカ社が15万円、販売会社が20万円を支払うことで和解が成立した。
コニカ社側は「品質管理には自信を持っているが、不便をおかけした」とコメント。販売会社の弁護士は「どの段階で劣化したのかはわからないが、小売店として謝罪した」としている。
(読売新聞) - 10月10日9時17分更新
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