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2004年10月08日(金) 00時00分

厚労、農水省立ち往生  米国産牛輸入再開波高し 東京新聞

 町村信孝外相の訪米など米国産牛肉輸入をめぐる日米の動きが加速する中、肝心の厚生労働、農水両省が、国内では自民党農水族の厳しい目に、米国からは大統領選をにらんだ強い圧力にさらされ、立ち往生している。

 牛海綿状脳症(BSE)対策の見直し案をめぐっては、和牛産地を地盤とする同党議員らが強く反発。両省は日米協議入りに必要な内閣府・食品安全委員会への諮問すらできずにいる。

 反対議員をなだめるため、両省は全頭検査を解除後も、継続を希望する自治体には一年程度、対象外の牛の検査費用を補助し続ける“手みやげ”案を検討。

 ところが、今度はこの打開策に公明党がブーイングを浴びせた。

 「あなたらには将来ビジョンがないんじゃないか」「何を考えているのか分からない」。七日夕、国会内で開かれた同党のBSE会合では、厳しい意見が相次いだ。国内外で同一基準を言いながら、それを自ら否定し、消費者を混乱させることになるからだ。

 日米間が慌ただしくなるにつれ、カレンダーをにらみながら協議入りの環境づくりを焦る両省。

 その迷走ぶりに、米農務省に太いパイプをもつ自民党幹部からは「こんな状態では、かえって解決を遅らせる」と、決着を十一月の米大統領選後に延ばすべきだとの声も起きてきた。 (山川剛史)


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kei/20041008/mng_____kei_____003.shtml