2004年10月07日(木) 16時01分
灯油買い急ぎの動き 消費者、価格高騰見越し−−道経済産業局 /北海道(毎日新聞)
原油相場上昇による今冬の灯油価格高騰を見越して、道内で消費者が灯油を買い急ぐ動きが広がっている。北海道経済産業局が6日公表した8月の道内の石油製品販売・在庫実績によると、灯油の在庫量は34万6000キロリットルで前年同月比48・5%にとどまる一方、販売量は13万5000キロリットルで27%増えている。
札幌市で同日開かれた石油元売りや生協などが参加する北海道地区灯油懇談会で報告された。
道消費者協会の調査では、9月1日現在の道内の灯油平均価格は1リットル当たり53円06銭と前年同月比4円34銭高で8・9%上昇。最高価格は65円(前年同期比6円高)、最低価格も41円(同4円高)と、値上がり傾向を示している。
8月の道内灯油販売量27%増について、懇談会に出席した財団法人石油情報センターの大橋益男調査役は「買い急ぎの可能性がある」と指摘。道経産局の久本康正石油課長も「一戸建住宅の灯油タンクは普通の年なら今の時期は空っぽだが、今のうちに満タンにしておこうという『軒先在庫』が広がっているのではないか」と話す。
この日の灯油懇談会では、消費者側が元売りや道経産局に対して、灯油の安定供給を要請。道経産局は「全国の10月の灯油在庫積み上げ量は通常の年のレベルに近づきつつあり、寒波が来ない限り供給不安はない」と説明した。【井上英介】
10月7日朝刊
(毎日新聞) - 10月7日16時1分更新
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