2004年10月07日(木) 18時05分
架空請求被害、1億3000万円超える 1人で数千万円も−−県内1〜9月 /奈良(毎日新聞)
身に覚えのないインターネットの使用料や電子商取引・通信販売の未納代金を請求するはがきを送りつけ、多額の現金をだまし取る「架空請求」被害が、1月から9月までに71件発生、総額で1億3000万円を超えていることが、県警のまとめで分かった。【青木絵美】
◇不安につけ込む卑劣さ
年間被害総額が1562万円(35件)だった昨年の約10倍にものぼる。請求に応じたことで、次から次へ支払いを求められ、数千万円単位で現金を取られた例もあるという。
県警によると、被害に遭った人の多くは電子通信や通信販売を利用した経験があり、「もしかしたら支払いを忘れたかも」という小さな不安が背景にあるという。未納を知らせる1枚のはがきを発端に、「処理にかかる弁護士費用」「支払い遅延分の追加金」を要求され、約2週間で数十回、計数千万円の現金を振り込んだケースもある。
一方、孫の名や警察官や弁護士をかたり現金をだまし取る、いわゆる「オレオレ詐欺」の被害も後を絶たない。被害総額は9月末現在約6000万円で、昨年1年間の約2倍にもなっている。
県は、先月6日から専用電話「架空請求110番」(0742・25・0222、平日午前9時〜午後4時受け付け)を設置。覚えのない請求は一切無視▽請求相手には連絡を取らない▽家族とよく話し合う」など、引き続き注意を呼びかける。
10月7日朝刊
(毎日新聞) - 10月7日18時5分更新
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