2004年10月07日(木) 00時00分
温泉旅館無許可営業/県、始末書求める処分(朝日新聞・)
名栗村の柏木正之村長が所有する村内の温泉旅館が温泉法上、必要な許可を受けていなかった問題で県は6日までに、「無許可営業が長期間に及んでいた」として始末書の提出を求める行政処分を旅館に出した。源泉に地下水を加えていたことについても、温泉法上の「温泉」に該当しないと判断した。
同旅館は1919年に柏木村長の祖父が温泉源を含めて買い取り、65年に村長が父親から相続した。温泉法が施行されて利用許可が必要になった48年以降も、都道府県知事への許可申請をしないままだった。
県薬務課は8月からの調査の結果、同旅館が源泉に地下水を加えるようになった91年以前は温泉法上の届け出が必要だったと判断した。旅館が源泉を調査して温泉成分を含むことが分かった76年から15年間を無許可営業だったとし、処分の対象としたが、同課は「旅館側が温泉法を知らなかっただけ」として軽い処分にとどめた。
91年以降についてはわずかな温泉成分しか含まないものを薄めていたため、「温泉法上の温泉にはあたらない」として無許可営業の範囲には含めなかった。
同旅館はホームページ上の「天然温泉」などの表示は県の注意を受けて削除したが、まだ「温泉」の表示は残している。県消費生活課は「温泉の表示の妥当性については国などで検討が進んでいる最中だ」とし、当面は問題視しない方針だ。
旅館側は現在、新たな温泉源を掘削中。朝日新聞の取材に5日付で始末書を県に送付したことを認めた。
(10/7)
http://mytown.asahi.com/saitama/news02.asp?kiji=5923
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