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三菱自動車製造のバスの座席が倒れ、乗客が挟まれる事故が相次いでいる問題で、国土交通省は7日、全国のバス会社2200社に対し、エアロスターなど同社製の6車種のうち、座席の固定力に問題がある金具を使用したバス約2万8000台について使用を見合わせるか、座席使用を禁止するよう指示する通達を出した。約350社が問題のバスを使用しているといい、対応を迫られることになる。
非常口脇の座席の欠陥について三菱ふそうトラック・バスは9月22日にリコールを届け出たが、各地の整備工場には10月7日現在も交換部品がほとんど届いておらず、改修作業は全く進んでいないという。6日には大阪市北区の国道2号で市バスが急停車した際に座席が前に倒れ、座っていた主婦が負傷する事故が起きており、国交省は早急な対応が必要と判断した。
7日に記者会見した塩沢秀幸・同社品質技術本部長によると、固定金具の交換準備が整うのは今月中旬の見通し。しかも、現在ある金具が使用できるのは約1万台で、残りの大半は個別に点検した上で部品を改造する必要がある。同社では問題の座席付近に座らないよう乗客に注意を呼びかけるステッカーを作製し、7日から配布を始めた。
塩沢本部長は会見で、00年3月に北海道旭川市で、02年11月に熊本県横島町で起きた同種事故で計5人がけがをしていたことを初めて明らかにした。座席の欠陥をめぐる人身事故は大阪市の1件を加え、計8件にのぼったという。
同社は、死亡事故の原因になったハブやクラッチハウジングの欠陥でも対策部品の供給が遅れている。改修が進まないうちに新たな事故の発生が懸念される状況だ。塩沢本部長は「有効な手段が打てていないのは事実だ。とにかく部品の供給を急ぎたい」と語った。
(10/07 22:17)