2004年10月07日(木) 16時18分
「三菱欠陥バス」6台、大阪市が運行していた(読売新聞)
「欠陥隠し」が問題となった三菱ふそうトラック・バス社製の大阪市営バスの事故で、市交通局が行った緊急点検の結果、事故車両を除くリコール(回収、無償交換)対象の160台のうち6台が、可倒式座席の留め具に関する同社の安全基準を下回っていたことが7日、わかった。
安全基準は先月22日にリコールを届け出た際に同社が示したもので、市交通局はその後、問題部分の自主点検を怠っており、7日から、リコール対象バスの可倒式座席などを「使用禁止」として運行し始めた。
今回の欠陥は座席下のパイプを非常ドアに固定するL字形留め具に十分な長さがないのが原因とされ、同社はリコール届け出の際、留め具の長さが15ミリ未満のものを交換対象とした。
6日夜から7日未明の緊急点検で、6台で長さが6—1ミリ不足していた。一方、事故車両は安全基準を満たしていたという。
市交通局は自主点検しなかったことについて「リコール前に三菱ふそうが2度にわたって点検し、『異状なし』としていたため、運行に問題ないと考えた」と釈明。同社に早期の部品交換などを求めるだけにとどまっていたという。
市交通局はこの日、事故車両と、安全基準を満たしていなかった6台のうち2台の運行を中止。残る4台は「定時運行上、必要」として走らせたが、リコール対象の158台すべてについて、問題の座席とその後ろの座席を使用しないよう張り紙をした。
府警天満署などは事故車両について、7日にも実況見分を行い、事故原因を詳しく調べる。
(読売新聞) - 10月7日16時18分更新
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