2004年10月07日(木) 10時38分
[セキュリティ]IPA、04年9月および第3四半期のウイルス&不正アクセス届出状況を発表(BCN)
情報処理推進機構(IPA、藤原 武平太理事長)は10月6日、2004年9月および04年第3四半期(7−9月)のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況を発表した。
9月のコンピュータウイルス届出件数は5404件となった。5月以降は、7月を除き5000件を超える届出が寄せられており、高水準で推移している。また、ウイルスの検出数は350万6000個と、8月の327万3000個から約7.1%の増加となった。
とくに、「W32/Netsky」は1448件の届出が寄せられ、7か月連続でワースト1の届出となった。2位以下は、「W32/Bagle」(530件)、「W32/Mydoom」(455件)が続いた。検知数でも、「W32/Zafi」や「W32/Mydoom」などのウイルスが減少傾向にあるなか、「W32/Netsky」は約300万個と、8月の約258万6000個から16%増加している。
IPAでは、「W32/NetskyやW32/Bagleなど、最近のウイルスは差出人(From)アドレスを詐称するのはもちろん、添付ファイルを開かせるために様々なテクニックを使っている」として、騙されて感染被害に遭わないよう、(1)エラーメールを装う、(2)有名企業やサポートセンターからのメールを装う、(3)興味を引く件名や本文を使う——といったメールには十分注意するよう訴えている。
04年第3四半期(7−9月)の届出件数は1万5327件で、前年同期から約3倍に増加。第2四半期の1万4889件に引き続き、高水準で推移している。上位6種のウイルス別届出件数の推移を見ると、04年2月に出現した「W32/Netsky」が、3月から7か月連続で1400件を超える届出が寄せられており、届出件数増加の要因となっている。検出数の推移では、4月以降8月の79%を除き、依然として全体の85%以上を占める状況が続いている。
9月の不正アクセス届出件数は28件で、8月の60件と比較して約53.3%の減少となった。被害届出件数も2件と、8月の11件から大幅に減少した。被害届出は2件とも侵入だった。
04年第3四半期(7−9月)の届出件数は合計133件となり、届出総数は減少したものの、被害にあった件数の割合は増加した。133件の内訳は、不正なアクセス形跡を発見した「アクセス形跡(未遂)」の届出が110件(前期184件)と全体の約82.7%を占めた。実際に被害に遭った届出は21件(前期16件)で全体の約15.8%となった。
なお、実際に被害に遭った届出とは、「侵入」、「ワーム感染」、「メール不正中継」、「アドレス詐称」、「DoS他」の合計で、そのうち被害原因が特定できたのは7件。ID・パスワード管理不備と古いバージョン・パッチ未導入がそれぞれ3件(約42.9%)だった。
情報処理推進機構(IPA)
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