2004年10月07日(木) 13時53分
<新札>テスト券流出か ネット競売で99億円の高値(毎日新聞)
11月に発行される新1000円札の「見本」と称する商品がインターネットの競売にかけられ、7日午前、応札価格が99億円を超える騒ぎになった。紙幣を印刷している独立行政法人国立印刷局は、「日銀総裁印や記号、番号がなく、印刷用のテスト券に似ており、流出した可能性がないとはいえない」として、内部調査に乗り出した。商品はネット上から削除された。
この「見本」は「ヤフー」の運営するインターネット上のオークションに出品された。表に野口英世の肖像、裏に富士山と桜が描かれ、上部に「みほん」と印刷されている。印刷局は5日、外部から「新千円札の見本券が出ているようだ」と電話を受け、出品を知ったという。サイト画面で確認したところ、「中国上海市の紙幣コレクター」の男性が4日に出品したと記され、さらに「中国沿岸地方の外国粗大ごみ回収業者から買い入れた」「本物であるのを保証」とあった。
応札価格は6日夜まで最高約40万円だったが、その後99億6万1000円に高騰した。ヤフーは「接続が殺到してサーバーに障害が発生するおそれがある」として7日午前に出品を削除し、取引も無効になった。
印刷局は「昨年度にテスト券を裁断、焼却しており、流出は考えにくいが、職員から事情を聞いている」と話している。
(毎日新聞) - 10月7日13時53分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041007-00000050-mai-soci