2004年10月06日(水) 00時00分

オレオレ詐欺　県議宅あわや…（朝日新聞・）

　　「相手がいかに巧妙でその防止が難しいかを肌で感じた」。５日の県議会文教公安委員会で、出席した県議が、「オレオレ詐欺」の被害に遭いそうになった自らの体験を”告白”し、専用の相談電話の設置など県警に対策強化を求める一幕があった。

　　体験を話したのは田中博人県議（５７）。田中県議によると、金沢市内の自宅に９月２９日午後２時ごろ、警察官を装う男から電話があった。一人で応対した妻（５６）に「ご主人が交通事故を起こした。示談をしたがっている」と言い、現金１９５万６千円を要求した。田中県議の携帯電話番号を聞き出した上で、「ご主人の電話は警察で預かっている」と説明。田中県議の携帯電話にも番号非通知の着信が２０分間に７回あるなど、互いに連絡を取らせないようにした。

　　妻は「警察からの電話ということで頭が真っ白になった」といい、親類が家を訪ねてきてようやく詐欺に気付き、未遂に終わったという。

　　坂下和夫・県警生活安全企画課長は「『まず本人確認の徹底を』と呼びかけているが、応対に困った時は１１０番通報をしてもらっている」と説明。田中県議は「相手が『警察官だ』と言ってくるのに、こっちが１１０番できる、というのは非現実的」と食い下がっていた。閉会後、別の県議２人も「実は私のところにもそんな電話があった」と相次いで告白した。

（10/6）

http://mytown.asahi.com/ishikawa/news02.asp?kiji=7963