2004年10月06日(水) 00時00分

住基カード日立製不具合　羽村は戸別説明（朝日新聞・）

　日立製作所製の住民基本台帳カードに不具合が見つかった問題で、羽村市では、交換対象のカードが交付されている住民の家を市職員が戸別に訪れ、事情説明を始めた。夜間の訪問に「尋常ではない」と戸惑う住民もいるが、通知だけの対応を考えている自治体の住民からは「情報漏洩（ろうえい）がないのか、きめ細かく説明してほしい」との声も出ている。

　羽村市では、発行済みの全３２４枚のうち、８月６日までに発行した２９９枚が交換の対象。市の窓口で使っている接触型のカードリーダーでは問題ないが、非接触型のカードリーダーではデータを読み込めない可能性があるという。日立側から９月中旬、カードに埋め込まれたアンテナとＩＣチップの接合部分に、温度や湿度の影響を受けやすい材料を使ったため、劣化により一部のカードに不具合が起きるなどと説明を受けたという。

　カードの交換は、市の窓口まで来てもらい、新しいカードに暗証番号を入れてもらう必要がある。市は「カードは市が発行しているもの。一軒ずつまわって事情を説明した方がいい」と判断、６日までに交換対象のカードを持つ住民宅を訪れ、説明する方針だ。

　市によると、新しいカードは日立側の負担で用意するほか、職員の時間外手当など交換にかかった費用も日立側が支払うことで合意しているという。

　一方、青梅市は９月２７日、市議会にカードの交換について説明。所有者に通知して交換するが、通知の時期は国や都などと調整して決めるとした。議員の一人は「個人情報が漏洩する事故はないと言うが、カード利用者一人ひとりに心配ないことをきめ細かく説明すべきだ」と話している。（10/6）

http://mytown.asahi.com/tama/news02.asp?kiji=3627