2004年10月06日(水) 17時50分
オレオレ詐欺や架空請求、被害増加 半年で66件…県警が注意呼びかけ /福井(毎日新聞)
◇半年で7657万円に−−各年代で男女差なく広がる
福井県内で、オレオレ詐欺や架空請求で金をだまし取るなどの「知能犯罪」被害が急増していることが、県警生活安全企画課と捜査2課のまとめで分かった。今年1〜6月で既に被害届66件(うち未遂6件)、被害総額は約7657万円に上り、昨年1年間の被害総額約4241万円の倍に迫る勢い。県警は「不審な請求には応じないで」と注意を呼びかけている。【田辺一城】
被害届の内訳は、オレオレ詐欺が35件(同6件)約4033万円▽架空請求が12件約2352万円▽保証金詐欺が7件約1150万円▽インターネット・オークション詐欺が12件約122万円——となっている。特にオレオレ詐欺の被害額は、既に昨年1年間(約2225万円)の約1・8倍に急増している。
オレオレ詐欺の手口としては、交通事故の示談金を狙う巧妙なケースもあった。男が電話口で「県警交通課の○○です」と名乗り、「お宅の息子さんが交通事故を起こしました」と車の修理代を請求。複数の人物が、事故の被害者役、自動車修理会社役と代わる代わる電話口に出てだます。
さらに新手の恐喝まがいの手口も登場。女が泣きながら娘を名乗って電話をしてきた直後に、男にかわり「お前の娘が組長の車にぶつかった。組長は寝ているから起きるまでに300万円用意しろ。できないなら娘の服を一枚一枚脱がす」などと脅したという。
こうした「知能犯」の被害者は高齢者に多いと思われがちだが、40代や50代がやや目立つだけで各年代に男女の差なく広がっている。相談件数は架空請求が最も多く1606件。
「有料番組未納利用請求書」と書かれた手の込んだ督促状が届く場合も。被害者が携帯電話の無料アダルトサイトを利用した覚えがあったため連絡先に電話すると、「有料サイトにアクセスしている。払わないと裁判になる」などと繰り返し請求され次々と指定口座に入金。最終的には1029万円をだまし取られたという。
被害の相談や情報の提供は県警生活安全企画課の安全相談電話(0776・26・9110)。
10月6日朝刊
(毎日新聞) - 10月6日17時50分更新
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