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県内で販売されていた中国産春雨などに、使用が禁止されている「過酸化ベンゾイル」が含まれていたと県が誤って発表した問題で、検査をした県環境保全研究所(長野市)は食品衛生法施行規則で作成を義務づけられている検査マニュアル「標準作業書」を作成せずに七月下旬に検査し、発表していたことが四日、分かった。
ところが、信濃毎日新聞社が県に情報公開請求して入手したこの検査の標準作業書の日付は六月二十八日とあり、検査前に標準作業書を作成していたように装った疑いも出てきた。県情報公開課は「事実であれば県情報公開条例に違反する」としている。
県衛生部によると、七月十四日、厚労省通知に基づき研究所の内部点検をした際、同研究所が六月末、初めて春雨の過酸化ベンゾイルの検査をした時の標準作業書がなかったことが分かった。同研究所は作業書がないまま、七月二十三—二十八日、春雨十六種類を調査。うち十一種類から過酸化ベンゾイルが検出されたと、三十日に発表した。
しかし名前を発表され抗議した三社の輸入業者に八月上—中旬、県が出した回答文書には標準作業書が添付されていた。
情報公開された標準作業書の日付が六月二十八日になっていることについて、環境保全研究所の河野行雄次長は「五日の知事の記者会見で一連の経過をまとめた報告書が発表されるので、今は答えられない」としている。一方、鈴木良知衛生部長は「業者からの指摘後、標準作業書を後付けで文書化したとみられる」と話している。