2004年10月05日(火) 15時36分
「うちの名字言ってみろ」 オレオレ詐欺撃退(産経新聞)
73歳男性 警察の防犯劇ヒント
「オレオレ詐欺」とみられる不審な電話を受けた東京都文京区の無職の男性(七三)が、警察が企画したオレオレ対策の「防犯劇」を見ていたことから犯行を見抜き、教わった通りに「うちの名字は」と迫って相手の男を撃退していたことが五日、分かった。
男性は「電話の男は、劇と同じで実に“名演”だった。劇を見ていなかったらだまされるところだった」と警察に感謝の言葉を寄せた。
警視庁本富士署によると、九月二十八日午後、男性の妻(七一)が「おれだよ」とかかった電話を、おいからと勘違い。妻が一人でないと気付いた男はいったん電話を切ったが、翌日になって「友人の保証人になってしまった。相談に乗ってくれないか」と「本題」を切り出した。
妻の話で「これが劇で見たオレオレ詐欺か」と気付いた男性が、教わった通りに「うちの名字を言ってみろ」と問いただしたところ、男は黙って電話を切ったという。
防犯劇を上演したのは、九月中旬から本富士署員が結成、地域で活動している「本富士出前防犯劇団」。弁護士や警察官を装う新たな「オレオレ」の手口も紹介、不審電話では名字や名前を言わせるよう指導した。詐欺師役を務めるベテラン刑事は「オレオレ詐欺がなくなるまでやる」と、早速あがった成果に満足そうな様子だ。
(産経新聞) - 10月5日15時36分更新
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