キャッシュカード暗証番号警官など装い聞き出す（東京新聞）

2004年10月02日(土) 00時00分

　飲食店で客の上着からキャッシュカードを盗んだ上で警察官などを装って客に電話し、暗証番号を聞き出して現金を引き出す窃盗事件が、横浜市や厚木市、相模原市で相次いでいることが県警捜査三課の調べで分かった。今年に入ってすでに八件あり、被害総額は約五百三十万円に上る。

　同課は、四、五人の男女の犯行グループの可能性があるとして調べを進めるとともに、「警察や銀行が電話で盗まれたカードの暗証番号を聞くことはない」と注意を呼び掛けている。

　調べでは、犯行グループは午後七時から同八時ごろに繁華街の飲食店に現れ、席を探すふりをしながら、いすの背もたれやハンガーに掛けられた客の上着から財布を抜き取っていた。

　この後、警察官を名乗って店に電話をかけ、被害者を呼び出して「あなたの財布を盗んだ男たちを捕まえている。カードを止める手配をした」などと言いながら、暗証番号を聞き出していた。

　数分後に再び店に電話して銀行員を名乗って、暗証番号を聞き出したケースもあった。

　被害はＪＲ横浜駅や橋本駅などの飲食店街で発生。一度に約百万円引き出される被害もあった。財布に入っていた現金被害も約五十五万円に上っている。捜査三課は複数の犯行グループがいる可能性もあるとみている。

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