2004年10月02日(土) 20時28分
<君が代>都立2校での式典、混乱なし(毎日新聞)
学校行事での「君が代」斉唱を巡り、「適正な生徒指導」をするよう校長が教職員に職務命令を出した東京都立高2校で2日、創立や開校の記念式典が開かれた。斉唱時に多くの生徒が起立しなかった場合には教職員が懲戒処分の対象となる異例の職務命令として注目され、市民グループが会場外でチラシを配る場面もあったが、大きな混乱はなかった。
職務命令を出したのは、4月に新設された千早高(豊島区)と、創立80周年を迎えた深川高(江東区)。ともに式典は非公開で、千早高では「生徒は普通に起立して斉唱し、着席したままの者は一人もいなかった」(副校長)という。
深川高の会場前では「立たない、歌わない自由があります」というチラシを生徒に配る市民グループの姿も見られた。副校長によると、「君が代」のピアノ伴奏をする教員が「体調不良」で欠席し、代わりにCDが流されたが、「式典は整然と進み、粛々と終わった」という。3年の女子生徒の一人は「周りを見て座っている人が多かったら座ろうと思っていたが、みんなが立ったので自分も立った」と話した。
職務命令は都教委の要請で出された。都高等学校教職員組合や東京弁護士会は「生徒の思想良心の自由を侵す」と批判している。【奥村隆】
(毎日新聞) - 10月2日20時28分更新
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