2004年10月01日(金) 00時00分

法曹３者、裁判員制度テーマに座談会（朝日新聞・）

　　１日からの「法の日週間」にちなみ１日、裁判所、検察、弁護士の法曹３者が座談会を開いた。テーマは０９年までに導入が決まった市民が裁判に加わる裁判員制度。３者とも「市民の協力なしでは改革は進まない」と訴えていた。

　　吉岡浩・広島地裁所長、中井憲治・広島地検検事正、鈴木敏之・広島家裁所長、津村健太郎・広島弁護士会長の４人が話し合った。吉岡所長は「職員が県内すべての自治体などでＰＲしている。裁判官が制度を解説する講演会も予定している」と準備状況を話した。

　　中井検事正は「広島の公判請求事件は増加傾向にあり、裁判員になった住民が裁判所に来る回数は増える。住民の協力なしでは起訴はできても処罰ができない状態になる」と訴えた。また、冒頭陳述や論告求刑の際には検察官が書面を読み上げているが、裁判員にわかりやすく自らの言葉で話すため、口述能力向上を目指していると話した。

　　一方、津村会長は「５年後は今の高校生が裁判員の有資格者。学校でも制度を教えることが必要」と指摘。裁判員に課される守秘義務について「あまり厳格な解釈をすれば、制度の問題点を検証できなくなる」と課題を挙げた。
（10/1）

http://mytown.asahi.com/hiroshima/news02.asp?kiji=3889