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2004年09月29日(水) 00時00分

三菱ふそう小型車もクラッチ亀裂 国交省 28型式認証見送り 東京新聞

 三菱ふそうトラック・バスの小型車のクラッチハウジングと呼ばれる部品に亀裂が入っていたことが分かった。同社製大型車のこの部品で発生した亀裂は、最も危険な欠陥と位置付けられ、五月末にリコール(無料の回収・修理)された。小型車で同様の亀裂が見つかったのは初めて。国土交通省は二十八日に同社から申請があった中、小型車計六十九型式を一斉認証し、新車販売を認めたが、亀裂が見つかったクラッチハウジングと同部品を使った小型トラック「キャンター」など計二十八型式の認証を見送った。

 クラッチハウジングはクラッチを格納するアルミ製のケースで、エンジンと変速機の間に取り付けられる。小型車も大型車と同じ構造で、亀裂が進んで破断すると、走行不能の恐れがある。

 国交省によると、小型車のクラッチハウジングの亀裂は、七月と八月に三重県などで、小型トラック「キャンター」で相次いで見つかった。今月六日、独立行政法人交通安全環境研究所からの連絡で分かった。

 七月八日にドライバーの申告で見つかった亀裂は約四センチ。小型車は一昨年四月に新車登録され、走行距離は約二十一万六千キロだった。また、八月二十四日に車検で見つかった亀裂は二十センチにも達していた。二〇〇〇年八月に新車登録され、走行距離は約四十七万四千キロだった。

 三菱ふそうの中型車と小型車のクラッチハウジングの破損は、過去にそれぞれ三件起きたが、何かがぶつかった衝撃などが原因で、いずれも製造や設計上の欠陥に起因する破損ではなく、リコール対象にならなかった。

 しかし、今回の二件の亀裂は、クラッチハウジングを車体に固定するネジの近くから発生するなど金属疲労の疑いがあり、国交省は原因調査を三菱ふそうに指示。二十七日に同社から「現時点では亀裂の原因を特定できない」という回答があった。

 認証が見送られた小型車二十八型式の合計で、年間の生産予定台数は一万七千七百台だったという。国交省は、クラッチハウジングの亀裂の原因と対策が判明するまで認証しない方針。

 一方、国交省が大手四社の大型車のクラッチハウジングの交換部品の出荷個数を調べた調査によると、三菱ふそうは年間一万台当たり一三・三個を販売店に発送。ほかの三社は三・四個、〇・三個、〇・一個だった。

 三菱ふそうの大型車は他社の四−百三十倍も高い頻度で部品が破損し、新品に交換した割合になるという。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20040929/eve_____sei_____003.shtml