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日本郵政公社の「ゆうパック」事業の拡大をめぐり、宅配便大手のヤマト運輸(本社・東京)は28日、「独占禁止法で禁じられた不公正な取引にあたる」として、11月から予定されているコンビニエンスストア「ローソン」での「ゆうパック」サービス提供の差し止めなどを求める訴えを東京地裁に起こした。ヤマト運輸はこれまで「税制などで優遇措置を受けている公社が民間が切り開いた市場で競争を仕掛けるのは不公平だ」と批判してきており、対立は法廷に持ち込まれた。
訴状によると、ヤマト運輸側は(1)ローソンを「ゆうパック」の取次店にしてはならず、委託契約も撤回すべきだ(2)規定で定めた民間宅配便業者の料金を下回る価格で「ゆうパック」のサービスを提供してはならない−−などとしている。
ヤマト運輸側は、郵政公社がこうした行為を行えば、不公正な取引方法や不当廉売などを禁じた独禁法に違反すると主張している。
ローソンと郵政公社は8月に宅配便での提携を発表。ヤマト運輸は公社を批判する全面広告を新聞各紙に出すなど、動きに反対してきた。
ヤマト運輸によると、ローソン側は「ゆうパック」とヤマトの「宅急便」の両方を扱いたいとしているが、ヤマト運輸は「郵政公社は手紙やはがきという独占事業で上げた利益をもとに競争しようとしており、公正な競争にならない」として応じていない。
<日本郵政公社の本保芳明理事の話> 顧客の利便性向上に資するため、ゆうパックのサービス改善と公正な料金設定に努めるのは公社の責務だ。小包郵便事業の収支は黒字で、不当な廉売との批判はあたらない。今後は司法の場で主張させていただくが、独占禁止法に抵触するような行為は行っていない。(09/28 23:03)