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2004年09月28日(火) 03時02分

新型ネット広告、拡大中 検索でヒット、顧客をゲット朝日新聞

 インターネットの検索サービスで、たとえば「薄型テレビ」を探すと、そのメーカーや家電量販店のアドレスが真っ先に登場——。これが、企業が検索ページ側に費用を払い、検索結果の上位に置いてもらう広告だ。米国で大流行し、日本でも急速に売り上げを伸ばしており、今年の市場規模は500億円に達するとの見方が出ている。

 通常のネット検索では、検索結果は閲覧された回数など人気順に並ぶ。だが、この「ペイドリスティング」(有料掲載)などと呼ばれる新たな手法では、まず閲覧者の目が行く検索結果の上の方に広告を載せてもらえるので、「従来のバナー広告よりも購買に結びつく可能性が高い」(電通の担当者)という。

 米国ではすでに、この手法がインターネット広告の35%を占める。日本でも今年、ネット広告全体の2〜3割にあたる300億〜500億円を占めるとみられている。昨年の5倍以上だ。

 日本での牽引(けんいん)役はこうした広告の米系専門会社だ。米ヤフーの子会社オーバーチュアは01年に日本で活動を始め、すでに大手自動車メーカーなど数千社を顧客に抱える。米検索大手グーグルも02年、自らのページでこのビジネスを展開するため、日本法人を設けた。今年に入り、ライブドアなどの日本勢も本格化させている。

 こうした会社は、広告主から「このキーワードを買いたい」との注文を受けつけ、提携する検索ページ運営会社に伝える仕組みだが、キーワードは随時、競りにかけられている。「自動車保険」などの人気語は高値で落札した広告主のページがより上位に置かれる。

 このためその価格が急上昇し、1カ月で数千万円を稼ぐキーワードも出現。1万語を押さえた大手広告主もあるという。

 各検索ページでは、「スポンサー」などの言葉を使って一般の検索結果と区別している。ただ、「本来の検索結果と広告が見分けにくい」との声もあり、関係者が集まる「インターネット広告推進協議会」は、よりよい運用方法を検討している。

(09/28 03:02)

http://www.asahi.com/business/update/0928/019.html