2004年09月27日(月) 05時46分
輸入カモ肉を宮城県産と偽装、生産会社前社長を逮捕へ(読売新聞)
宮城県河北町のカモ肉生産・加工会社「エフエスかほく」(現・フレッシュバルバリー)が、輸入カモ肉を「宮城県産フランス鴨(がも)」などと偽装して販売した疑いが強まり、同県警生活環境課と河北署は27日にも、同社前社長(46)を詐欺と不正競争防止法違反(虚偽表示)の疑いで逮捕する方針を固めた。
調べによると、前社長は、マレーシアや中国などから輸入した冷凍カモ肉を解凍し、「宮城県産フランス鴨」や「宮城県産本鴨」、「河北町産フランス鴨」などと偽装したラベルを張り、県内外の卸業者や小売店に販売した疑いが持たれている。
偽装出荷は、少なくとも2001年から今年2月まで行われていたことが県などの調査で判明。前社長は5月に偽装を認め、7月に辞任していた。
フランス鴨の生産・加工事業は、河北町が1988年、町おこしの一環として、国の「電源地域産業育成支援事業」の補助を受けて始めた。その後、生産者たちが作った生産組合に事業主体が移り、95年、国や県、町の補助金3750万円で処理加工施設を建設。97年、販売に力を入れるため、創業メンバーの1人だった前社長が、この処理加工施設を借り、同社を設立。町民十数人を雇って事業を受け継いでいた。
民間信用調査会社によると、同社の2000年3月—01年2月期の売り上げは約8600万円。2003年3月—04年2月期は約1億6000万円と売り上げを伸ばしていた。
◆フランス鴨=南米産のカモをフランス人が改良したバルバリー種と呼ばれるフランス料理の高級食材。マガモとアヒルを掛け合わせたアイガモに比べ、繊維が細かい肉と薄い皮が特長。脂質やカロリーが低いことから、近年の健康ブームにも後押しされ、ギフト用品などとしてインターネットの通販などで広く販売されている。
(読売新聞) - 9月27日5時46分更新
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