2004年09月23日(木) 11時12分
知らぬ間に貯金引き出し 郵貯ホームサービスで詐欺(琉球新報)
ホームサービスを悪用した犯罪
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パソコンや携帯電話で入出金ができる「郵便貯金ホームサービス」を悪用した詐欺事件が、今月に入り県内で2件発生している。第三者に暗証番号を教えてしまい、知らない間に貯金を引き出されるという手口で、今月13日には本島南部の女性が5万8000円、15日には本島南部の別の女性が654万円の被害に遭った。日本郵政公社沖縄支社は「電話で暗証番号を聞くことは一切ないので、教えないでほしい」と注意を呼び掛けている。
同様の手口は、6月中旬から8都府県で15件(被害総額約860万円)発生しており、県内での事例は全国最高の被害額。全国八葉物流(2002年に破産)による詐欺事件の被害者が新たに被害に遭うケースが多く、県内の654万円も同事件の被害者。
公社沖縄支社によると、女性は八葉物流の関係者を名乗る電話を受け「30万円を返金するのでホームサービスに申し込んでほしい」と言われた。今月1日に郵便局の窓口で申し込んだ後に再び電話があり、暗証番号とログインIDを教えた。15日になって、30万円の返金はなく、口座から654万円が引き出されているのに気づいたという。
支社が調べたところ、10日に第三者がネット上で操作し県外2つの口座に送金されていた。いずれも実在する人物の口座で、その後も複数の県にまたがる口座に次々と転送されていた。支社は、最終的に現金が引き出された場所の特定を急いでいる。県警は被害者から相談を受けており、電子計算機使用詐欺事件とみて捜査を進める方針。
ネット上のホームサービスは02年に開始。残高照会や振り替えなどができる。全国で約150万口座、県内では5000口座が登録されている。
(琉球新報) - 9月23日11時12分更新
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