2004年09月22日(水) 03時12分
ニセ「有栖川宮」を利用、月30万円報酬 違法集金摘発のグランドキャピタル(産経新聞)
金貨販売名目の違法集金事件で摘発された貴金属会社「グランドキャピタル」(破産)や関連会社が、旧皇族の「有栖川宮(ありすがわのみや)」を名乗り金をだまし取ったとして警視庁に逮捕された北野康行被告(四二)=詐欺罪で公判中=に月約三十万円の報酬を支払い、権威付けに使っていたことが二十一日、分かった。グランド社は、ペルーのフジモリ元大統領やデヴィ夫人らの講演会を開くなどして“広告塔”として利用していた。
関係者によると、同社の元実質経営者、矢吹寿雄容疑者(四二)=出資法違反容疑で逮捕=らは出資者を集めた旅行を度々企画。平成十四年春ごろの宮崎県や鹿児島県への旅行に「有栖川識仁(さとひと)」と名乗り、皇族を装っていた北野被告が同行した。
当時は詐欺事件発覚前で、皇族と信じて記念写真に納まる参加者もいたが、矢吹容疑者は陰で北野被告を「ポチ」と呼んでいたという。
報酬は十三年九月から十四年三月にかけ、グランド社と関連会社「神泉」から支払われ、破産管財人によると総額は約二百二十万円。北野被告は十四年一月、関連会社「蘇生(そせい)回帰」の役員にも就任。同社は“宮内庁献上品”と称する飲料水「神機水(かんながらのみず)」を使った利殖商法を展開していた。
北野被告は昨年十月、結婚披露宴の祝儀をだまし取ったとして警視庁に逮捕された。
(産経新聞) - 9月22日3時12分更新
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