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身内が交通事故に遭ったなどと電話でうそを言い、金をだまし取る「オレオレ詐欺」の被害が一向に減らない。警察当局は金融機関などにも協力を呼びかけ、官民あげての対策に乗り出した。偽名や架空の疑いがあるとして銀行が強制解約や利用停止にした口座は、今年に入って延べ3万件超。中にはオレオレ詐欺を目的とした口座も多い。警察もやりとりを再現したテープや撃退マニュアルを作って注意を呼びかけている。
全国181の銀行が加盟する全国銀行協会(東京)によると、1〜6月に強制解約した口座は1万5726件、利用停止は1万6506件。今年に入って急増しており、インターネットの有料サイトの利用料金を一方的に請求する架空請求詐欺やヤミ金融事件に加え、オレオレ詐欺関連も増えているという。
北陸銀行(富山市)はオレオレ詐欺の被害を窓口で未然に防いだ行員らの体験談をビデオに収録。朝礼などで放映、職員研修に生かしている。
「お待ちください その振り込み大丈夫?」
水際で食い止めるのが肝心と、現金自動出入機(ATM)の画面にこんなメッセージを流す金融機関も増えてきた。
警察庁によると、1〜7月に起きたオレオレ詐欺は未遂も含めて7623件。被害総額は約77億円で、すでに昨年1年間の被害を上回っている。
プリペイド式携帯電話が使われたケースが圧倒的に多いことから、警察庁は、第三者への譲渡や複数契約の禁止などを携帯電話会社4社に要請している。
警視庁は今月中旬、オレオレ詐欺等集中取締本部を設置、三宅島署を除く管内すべての100署に「オレオレ詐欺再現テープ」を配った。
録音されているのは、にせ警察官が交通事故の示談金を要求▽にせ弁護士が保釈金を要求▽孫になりすまして借金の肩代わりを依頼——など五つのパターン。各署が開く防犯教室などで利用してもらうという。
捜査幹部は「実際に聞いてもらうことで、実感を持ってもらえるはず」と効果を期待する。(09/22 17:29)