2004年09月21日(火) 00時00分
減らぬオレオレ詐欺(朝日新聞・)
警官装う・複数で役割分担…手口巧妙 電話で家族になりすましてお年寄りなどから金銭をだまし取る「オレオレ詐欺」の被害が県内でも止まらない。県警によると、今年は7月末までの7カ月間で113件の被害届が出され、被害額はすでに昨年1年間の約1億2200万円を上回る約1億7080万円に達した。警察官を名乗るなど新たな手口も増えており、県警は注意を呼びかけている。
届け・相談 昨年超す 全国で続発する「オレオレ詐欺」は、県内では昨年5月ごろから目立つようになった。昨年1年間に県警に出された被害届は148件で、今年はそれを上回るペースだ。県警に寄せられた「オレオレ詐欺」に関する相談も、昨年は年間で58件だったが、今年は7月末時点で254件に達している。
県警のまとめによると、被害者は全体の約6割が60歳以上の高齢者。交通事故の示談金や借金の返済費用などの名目で金銭を要求することが多く、関東地方の金融機関を振込先に指定する例が7割を超える。
孫になりすましてお年寄りをだます手口が多かったが、最近は新たな手口も増えている。
「警察ですが、ご主人が事故を起こしました。今のままですと逮捕勾留(こうりゅう)されますが、相手が示談したいとのことです。示談金と治療費を至急、振り込んでください」
警察官を名乗る手口では、このように交通事故の処理を装う例が多い。
また、息子役と、息子に借金の返済を迫る金融業者役など、複数の人物が役割を分担して芝居を演じる手口も出てきた。口座振り込みではなく、電信為替を利用する手口なども見られるようになっている。
県警では、(1)警察では交通事故に関して金銭に関する説明はしない(2)警察から家族へは基本的に末尾4けたが0110の加入電話からかける——の2点を強調。
「相手には必ず名前や所属、職名などを名乗らせる」「電話の内容が確認できない場合には、すぐに現金を振り込むことを避ける」「通話後にもう一度、家族に連絡をとり、事実を確かめる」などの被害防止策を呼びかけている。
全国共通の相談専用ダイヤル(#9110)や、県警の警察安全相談室(058・272・9110)などでも随時相談を受け付けている。
(9/21)
http://mytown.asahi.com/gifu/news02.asp?kiji=3683
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