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東京の宝石販売会社「グランドキャピタル」の出資法違反容疑事件で逮捕された元会長の矢吹寿雄容疑者（４２）らが、警視庁が０２年に詐欺容疑などで摘発した健康食品販売会社「全国八葉物流」（本社・沖縄）の元会員を狙って出資金を集めていたことが、大阪府警の調べでわかった。元会員は「損を取り返しませんか」と言葉巧みに勧誘されていた。府警は、八葉物流の被害者を取り込む手口で会員を急増させたとみている。
八葉物流は「１年で出資金が倍になる」などと宣伝し、約４万８０００人から１６００億円を集めたが、０２年１月に４９５億円の負債を抱えて破産。同年１１月、元名誉会長らは警視庁などに詐欺容疑で逮捕され、組織犯罪処罰法違反（組織的詐欺）の罪で起訴された。
生活経済課の調べでは、矢吹容疑者らは、八葉物流の破産前後から従業員に同社の会員勧誘を指示。「（八葉物流の）損を取り返しませんか」「出資しなくても３０万円の出資者を５人集めれば正会員になれる」などと勧誘していた。
グランド社の元会員によると、矢吹容疑者は、他のマルチ商法まがいの会社名をあげて「あそこは近くつぶれるが、うちは大丈夫」と勧誘したこともあったという。
府警は、グランド社が集めた約３０００人の会員の多くに八葉物流の元会員が含まれているとみている。また、会員を「代理店」と呼び、新たな客を入会させるとマージンを払う八葉物流のやり方と、グランド社のシステムが似ていたことから、府警は、グランド社が手法もまねた疑いがあるとみている。
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大阪、大分両府県警は１８日、矢吹容疑者と元幹部社員ら計７人を出資法違反（預かり金の禁止）容疑で大阪地検に送検した。(09/19 09:06)