2004年09月17日(金) 00時00分
米から有機ヒ素、県調査「健康に影響なし」(朝日新聞・)
神栖町のヒ素汚染問題で県は16日、農業用井戸水と、その水を使って作った米から、自然界には存在しない有機ヒ素のジフェニルアルシン酸(DPAA)が検出された、と発表した。県は、検出された米が健康に悪影響を及ぼす恐れは極めて低いとしながらも、念のため、米の出荷自粛を収穫した4農家に要請した。
県によると、調査は独立行政法人国立環境研究所(つくば市)に依頼。環境基準の約450倍のヒ素が出たA井戸と、西に約1キロ離れ、約43倍のヒ素が出たB井戸それぞれの半径500メートルを中心とした農業用井戸45本を調べた。うち、5本の水から1リットル当たり0・003〜0・270ミリグラム(ヒ素換算)のDPAAが検出された。
4本は水田に使われ、作られた米から1キロ当たり0・043〜0・110ミリグラム(同)のDPAAが検出された。4農家のうち、1農家の03年産米からも同0・020ミリグラム(同)のDPAAが検出された。
4農家の昨年産米のうち、約5・5トンは県南を中心に十数店舗で販売されていた。県は(1)DPAAが検出された昨年米だけを1年間食べていた農家の家族5人は健康被害を訴えていない(2)出荷された米は約20倍にブレンドされて流通していたことなどから、一般消費者への健康被害の恐れは極めて少ないとみている。
残り1本の井戸の水を使って作られたトマトとアスパラからは、DPAAは検出されなかった。
(9/17)
http://mytown.asahi.com/ibaraki/news02.asp?kiji=7987
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