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東京都の宝石販売会社「グランドキャピタル」（破産）の出資法違反事件で、同社グループが全国約３０００人から集めた約１００億円のうち約２０億円が使途不明になっていることが１７日、大阪、大分両府県警の合同捜査本部の調べでわかった。
捜査本部は逮捕された元同社会長の矢吹寿雄容疑者（４２）が遊興費として個人的に流用していた可能性が高いとみて追及している。
一方、捜査本部は同日午前、元同社幹部６人のうち、元経営企画室長・藤岡亨容疑者（３３）ら４人を出資法違反（預かり金の禁止）容疑で新たに逮捕、関係先６か所を捜索した。
ほかの逮捕者は、元事業本部営業部長の沢石裕公（２９）、元幹部社員の津田圭介（３３）、元管理部長の小林哲也（３５）の各容疑者。
調べによると、同社グループが集めた約１００億円のうち、７３億円を会員らへの「買い戻し金」として支出。資金を運用した形跡はなく、人件費や事務所経費などを差し引いても、約２０億円が使途不明という。
関係者によると、矢吹容疑者は会員に数百万円の高級ブランドの腕時計を見せ、「数え切れないほど持っている」と自慢することもあった。友人や社員らを連れて飲み歩き、勘定は全額、矢吹容疑者が支払っていたという。
また、旧皇族の有栖川宮を名乗って警視庁に詐欺容疑で逮捕された北野康行被告（４２）（公判中）を関連会社の役員に就かせ、都内の高級クラブで度々、一緒に飲食していたという。