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「ペルーの記念金貨を購入して会員になれば、金貨は1年後に関連会社が約2倍で買い取る」とうたい、元本を保証して自営業者らから違法に金を集めたとして、大阪、大分両府県警の合同捜査本部は16日、東京都新宿区の宝石販売会社「グランドキャピタル」(2002年10月破産)元会長の矢吹寿雄容疑者(42)を出資法違反(預かり金の禁止)容疑で逮捕。元経営企画室長(33)ら6人の逮捕状を取った。
グ社グループは宝石や寝具、絵画などでも同様のマルチまがい商法を展開。合同捜査本部は全国約1500人から総額九十数億円を集めたとみて、不透明な経営実態の解明を進め、詐欺容疑でも追及する。
調べでは、矢吹容疑者らはグ社が製造・販売を手がけると宣伝していた「ペルーインカ帝国3000年記念金貨コイン」の顧客を募る際、「100万円コースの会員になれば、毎月1枚ずつ金貨が届き、12枚になれば最高192万円で関連会社が買い取る。顧客を紹介すれば1件につき5—100万円の報酬がある」などと勧誘。一昨年7月から8月にかけて、大分県の保険代理業の男性(64)ら4人から計422万円を預かった疑い。
合同捜査本部は、グ社の商法について、金貨販売名目で出資を募り、買い取り代金と称して配当する利殖商法と断定。出資法違反に該当すると判断した。
グ社は同様の手口で4人を含む17人から約2300万円を集めたが、だれも金貨を受け取っていないといい、合同捜査本部はグ社が金を詐取する目的で、でたらめな話をでっち上げた可能性が強いとみている。
グ社は01年6月から宝石を使ったマルチまがいの買い取り商法を始め、商品を絵画などに拡大した。しかし、02年6月ごろから買い取り代金が支払われないケースが相次ぎ、02年9月、東京で被害者弁護団が結成され、翌10月、東京地裁で破産宣告を受けた。