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０２年秋に破産した宝石販売会社「グランドキャピタル」（本社・東京都新宿区）が、金貨を販売する代理店契約を結ぶ名目で違法に出資金を集めていたとして、大阪、大分両府県警は１６日、実質経営者の矢吹寿雄容疑者（４２）を出資法違反（預かり金の禁止）容疑で東京都内で逮捕した。同社の破産管財人によると、グループ全体で被害は全国で約１６００人、約１０３億円にのぼる。両府県警は詐欺容疑での立件も含めて全容解明を進める。
府警の調べでは、矢吹容疑者は、元本保証と高配当をうたい、「ペルーインカ帝国３千年記念金貨コイン」を販売する名目で０２年７〜８月、大分県の保険代理店経営の男性（６４）ら４人から計４２２万円を預かった疑い。
１００万円、５００万円、１千万円の３コースがあり、１年間で最高８２％の金利を支払うと説明していた。１００万円を投資した場合、月に１枚ずつ、１年で計１２枚のペルー金貨を受け取り、同グループの関連会社が１枚１２万〜１６万円で買い取ると口頭で約束していた。府警は全国で１７人、計２３００万円の被害を確認しているが、いずれもコインは送付されなかったという。
０２年９月、被害者の会が結成され、東京地裁は同年１０月、同社に破産宣告を言い渡している。矢吹容疑者らは破産前後から会員らとの連絡を絶っており、大分県の被害者弁護団が０３年２月に出資法違反容疑で警視庁に告訴、同年１２月には東京の被害者弁護団が大阪府警に告訴していた。
(09/16 19:42)