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NHKの不祥事をざっと振り返ると、元チーフプロデューサーがイベント企画会社に水増し請求させる形で経理を不正に操作し、一部を着服した問題が発端。
その後、職員のカラ出張、ソウル支局長の“取材費”水増し請求豪遊疑惑、受信料集金職員の着服、取引銀行に対する届け出印の不正使用・通帳改ざん…。
まさに『不祥事の総合商社』といった状態で、「プロジェクトX展」なるイベントでは、番組で取り上げた企業に3000万円前後の特別協賛金をたかっていた問題も浮上。この件では、、関根昭義専務理事(放送総局長)が9日の参考人招致で、自らが“トップセールス”を行ったことを認めている。
受信料の支払い拒否急増を報じた朝日新聞によると、1万3000件の数字は、すでに受信契約を結んでいた視聴者(7月末時点で約3800万件)が、今回の不祥事を理由に、訪問集金に現場で支払いを拒否した件数。新規の受信契約の依頼を断られたケースは含んでいないという。
しかも、NHKは受信料ボイコット運動に発展することを恐れてか、こうした視聴者の怒りの行動を明らかにしていなかったというのだ。
参考人招致では、公明党の長沢広明衆院議員が視聴者からの苦情の件数と内容を質問したのに対し、海老沢会長に代わって答弁した和崎信哉理事は「7月20日から9月8日までに6512件の苦情・意見が寄せられた。内訳は男性が多く、年齢は50〜60歳代が中心。内容は、受信料の支払い拒否、処分のあり方への意見、検証謝罪番組の要求、調査・再発防止の徹底の要望などだ」と答えていた。
実際は、その時点でNHKは「受信料支払い拒否1万3000件」の数字を把握していながら、国会審議ですらこの事実を報告していない。その隠蔽体質は、呆れるばかりである。
国会審議では、民主党の中村哲治衆院議員が海老沢会長の退任を促す場面もあったが、海老沢会長は居座りを宣言。
NHKの隠蔽体質が発揮された国会審議の2日後、委員会審議を生中継しない代わりに放送された1時間の「検証番組」でも、海老沢会長の経営責任を追及する中村氏の質問や、専務理事の“トップセールス”が放送法違反の疑いがあると指摘される場面などはほとんどカット…。
しかも、わざわざ誰も見ないような土曜日の午後2時からの放送を選ぶ徹底ぶりだ。
NHKの「平成15年度事業報告」によると、計上事業収入約6802億円のうち、実に98.6%が受信料による収入。
これだけ不祥事を連発すれば少しは反省しているかと思いきや、10日からソウルに出張した海老沢会長は「1泊4万4000円のスイートルームに宿泊」と、一部週刊誌に報じられる始末。いやはや、素直に受信料を支払うのがバカらしくなってきた。
ZAKZAK 2004/09/15