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2004年09月15日(水) 15時10分

TV収録の児童、スクワットで疲労骨折 NHK朝日新聞

 NHK(日本放送協会)のテレビ番組「課外授業ようこそ先輩」に出演した大阪市阿倍野区の市立金塚小学校6年の男子児童(12)が、番組収録中、ひざの屈伸を繰り返す「スクワット」運動をさせられ、腰を疲労骨折していたことがわかった。同校は収録前、スクワットを番組内容から外すようスタッフに求めたが、拒否されたという。

 番組は、著名人が母校を訪ね、後輩の子どもたちに授業をするNHK総合テレビの人気シリーズ。児童が骨折をしたのは9月5日放送分で、元ボクサーで俳優の赤井英和さんが金塚小を訪れ、「本当の強さとは何か」について教える、という内容。番組制作会社「東京ビデオセンター」(東京都港区)が制作し、7月15、16日に収録した。

 番組では、赤井さんが6年の児童46人に対し、教室でスクワットの勝ち抜き戦をさせたり、体育館でクラス対抗のスクワット競争をさせたりした。中には「無理じゃ」「足が痛い」「しんどい」などと言う児童もいた。

 同校によると、収録後、児童の一人が腰の痛みを訴えて7月20日の終業式を欠席。その後、児童は疲労骨折と診断され、1カ月は運動をしないよう命じられたという。同校は2学期になって児童の症状を知り、今月初め、番組制作会社に抗議した。児童は現在は元気に通学している。

 黒岩和子校長によると、スタッフには「子どもたちががんばりすぎて筋肉痛になる」と中止を訴えたが、「スクワットでないと番組が成り立たない」と断られたという。このため「絶対に無理をさせない」という条件でスクワットの企画を認めたという。

 NHKは取材に対し「事実関係を確認中」とし、東京ビデオセンターも「担当者がいないので事実確認ができない」としている。

(09/15 14:49)

http://www.asahi.com/national/update/0915/019.html