2004年09月15日(水) 00時00分

保育園が駐車場使用 久居の男性の所有地 （中日新聞）

　久居市の無職男性（６２）が同市北口町に所有する土地の一部が、市立北口保育園の駐車場に使われていることが、分かった。十四日開かれた久居市議会の教育民生常任委員会で、山川和雄市福祉児童課長が、この男性が市に「土地を明け渡すか、買ってほしい」と求めていることを報告した。

　市と男性の話によると、男性は今年五月中旬に北口町の所有地約四百平方メートルを売却しようとして不動産業者に相談。土地を測ったところ、約百平方メートル足りないと判明した。その分は保育園の駐車場の一部になっていた。土地は登記上、男性の名義。地価は一坪（約三・三平方メートル）当たり二十−二十二万円という。

　男性の指摘を受け、市は五月下旬に調査を開始。問題の土地は、市が一九四〇年代から母子寮や障害者療養施設として使ってきて、現在は保育園の駐車場となっている。

　男性は市に「固定資産税も毎年払っており、払いすぎた税金や土地を返してほしい」と訴えている。これに対して、市は「以前に（男性の家族が）土地を市に寄付したか、市に売却した可能性がある。その際、土地を登記しなかった可能性もある。詳しく調べてから対応を決めたい」と話している。　

　　（紙山　直泰）

http://www.chunichi.co.jp/00/mie/20040915/lcl_____mie_____008.shtml