2004年09月12日(日) 00時00分
メール見られず 県庁(朝日新聞・)
県庁と出先機関を結ぶ最新の情報通信網「うつくしま世界樹」が、ネットワークを広げた途端に問題を抱えてしまった。多くの職員がメールを確認する朝夕に通信が渋滞し、電子メールが見られないというのだ。県は「電子県庁」を目標とし、今年度中にインターネットを通じて行政サービスを提供する予定だが、職員からは「まずは庁内でいつでもメールが使えるようにして欲しい」と嘆く声が聞かれる。
県電子社会推進グループによると、「渋滞」が起きるのは午前8時半からと午後4時半からの各30分間。入退庁の前後にメールを確認しようとする職員の利用が集中するという。県は10日から3日間をかけ、メールの処理速度を上げるためにソフトウエアを交換する。根本的な問題の解消にはならないが、「少なくとも渋滞は緩和される」(同グループ)という。
県は01年度に県庁内の世界樹を構築。02年度には県内の7振興局、03年度には県立高校などの出先機関にまでネットワークをひろげた。事務連絡などでメールのやり取りを促すためだったが、通信が渋滞してメールが見にくくなる事態は予想していなかったという。
メールの渋滞解消のため、7月19日から3日間、ソフトウエアの交換を試みた。しかし、新ソフトの検証不足から、セキュリティーシステムが、県のシステムに適合しなかったために失敗した経緯があり、身内の職員から、不満の声が上がっている。
費用は04年度当初予算の保守管理費(約3億円)で処理するため、新たに補正予算を計上する必要はないというが、担当者は「失敗を繰り返すことは許されない」と厳しい表情だ。
(9/12)
http://mytown.asahi.com/fukushima/news02.asp?kiji=6209
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