2004年09月11日(土) 00時00分
弥彦温泉の旅館施設で風呂水を虚偽表示(朝日新聞・)
県は10日、弥彦温泉の旅館施設が、風呂に水道水を使っていたにもかかわらず、自社のホームページ(HP)で源泉利用と表示し、脱衣所に源泉の成分分析表を掲示していた、と発表した。この旅館は34年前に創業したが、当時から温泉水を使っていなかった。旅館の社長は「モラルが欠如していた。反省している」と話した。
弥彦温泉観光旅館組合によると、不当表示をしていたのは、弥彦村弥彦のホテル「いずみ」。山本等社長(41)の説明では、創業当初から、温泉を引く配管は設置されておらず、水道水を使っていたという。
県によると、遅くとも98年以降、脱衣所に弥彦温泉の源泉の成分表を掲示し、昨年12月以降、HPにも「源泉をひきこんだ当館自慢のお風呂です」と掲載していた。
また、入湯料として宿泊客から150円を取っていたが、弥彦村へ入湯税は納めていなかった。
山本社長は「罪悪感があったが、問い合わせには弥彦温泉ですと答えていた。組合に入ったのが一番最後で、場所も離れていたため、配湯してもらえなかった。地域に影響があるので、心を痛めている。今まで来ていただいたお客さんにおわびしたい」と話した。
同組合の徳永勇組合長は「温泉街から距離があり、温泉の配管が行っていないのは知っていた。だが、不当表示していることは分からなかった」と話した。
巻地域振興事務所が8月12日に、温泉利用許可のない同館のHPに温泉利用と表示があったことを不審に思い、調査を通知。翌13日に現地調査をして虚偽が確認された。県は、口頭で改善を指示した。
同館は12日に、脱衣所の成分表を撤去し、13日にはHPを閉鎖。源泉利用などの表示を削除した。また、他の旅行会社などのHPの表示も修正を依頼したという。
県は景品表示法違反にあたるとして、今月8日に文書で注意するとともに、HPなどの表示の改善を指示した。
また、県はその他の温泉の実態調査の結果についても公表した。
水道水を使用していたにもかかわらず、案内板やパンフレットに温泉を使っていると誤認される恐れのある表示をしていた施設が3温泉地に5施設。以前から湯治場で成分分析をしていなかったのが2温泉地で3施設。温泉を使っていたが、利用許可を取っていなかったのが16施設あった。
(9/11)
http://mytown.asahi.com/niigata/news02.asp?kiji=6484
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