2004年09月11日(土) 14時48分
「子犬助けて」メール出回る 福岡など全国で いたずら?アドレス狙い?(西日本新聞)
「生後三—六カ月の子犬三十匹が処分される。お金は不要、飼える人を探してほしい」。発信者不明のこんな携帯電話のメールが、八月下旬から福岡県内など全国で出回っている。該当する事実が見当たらず、偽情報の可能性が高い。いたずらか、メールアドレスの不正収集が狙いなのか。愛犬家などからいぶかる声が上がっている。
同県久留米市の女性(30)には八月三十日、友人から「友達の姉のブリーダー(繁殖)会社が倒産し、来週までにラブラドル(レトリバー)の子犬が処分される」というメールが送られてきた。同様のメールは、九月一日ごろをピークに福岡、前原など県内各地の愛犬家などに出回った。同県宗像市では引き受け先を探そうと町内会が呼び掛け、二十人を超す希望者が集まったが、結局事実の確認ができなかった。
日本盲導犬協会(東京都)によると、ほぼ同じ内容のチェーンメールについて、埼玉、島根県など全国から約四十件の問い合わせがあったという。同協会や福岡県内の犬訓練所などの関係者も「子犬処分」の事実を把握していない。
一部のメールには、連絡先として携帯電話のアドレスがあったが、返信しても届かない状態になっていた。他のメールには連絡先がなく、メールを受けた人たちが、送ってきた知人に問い合わせても、その知人も別の知人からメールを受けただけで、発信源が誰なのか突き止められないケースが多かった。
久留米市の女性は「連絡先のアドレスに返信すれば自分のアドレスを記録され、利用されるのでは」と警戒。一方で「愛犬家の心につけ込んだいたずらとすれば不愉快」と話している。
(西日本新聞) - 9月11日14時48分更新
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