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不正経理などNHKの相次ぐ不祥事を巡り、衆院総務委員会は9日、海老沢勝二会長ら幹部を参考人として招致した。海老沢会長は「公共放送に対する視聴者の信頼を損ない、深くおわびします」と謝罪した。また、NHKなどが今夏、都内で開いたイベント、特別展「プロジェクトX21」の協賛企業を募る際、関根昭義・放送総局長が同席していたことも質疑の中で明らかになり、委員からは「番組で取り上げた企業から協賛金を募るのは形を変えた広告で、放送法上問題だ」と追及する声が出た。
受信料収入で運営するNHKは、放送法で営利事業が禁じられている。質問に立った山花郁夫委員(民主)は「NHK本体の役員が同席したのは営利事業のサポートではないか」と批判した。
プロジェクトX展は、同名の人気番組で紹介された製品の実物などを展示するイベントで、NHKや子会社、民間企業などでつくる実行委員会が主催。8月25日までの約1カ月間、都内のホールで開かれた。NHKなどが、番組で取り上げられた41社に協賛を求め、19社が賛同したという。
参考人として出席した関根氏は「イベントはNHK本体が企画した。営利目的ではない。協賛金は子会社が扱ったが、私自身もいくつか知っている企業に顔を出した」と述べ、協賛の要請にかかわっていたことを認めた。また、得られた協賛金は1社あたり「最高で3150万円、最低で315万円」とし、「運営費などにあてた。入場料も安くできた」と説明した。
協賛の要請の場に幹部が同席したことについて、総務省は「営利目的のイベントでないならば、趣旨を説明することは、ただちに放送法に抵触するとはいえない」としている。
このほか総務委員会では、各委員から、元チーフプロデューサーによる制作費の不正支出の全容など、内部調査の詳しい説明を求める質問が相次いだ。しかし、NHK側は「警察の捜査に影響する」などとして踏み込んだ回答を避けた。(09/09 20:47)