2004年09月08日(水) 00時00分

おれおれ詐欺　女性行員が防止２度−−中川署が表彰　／愛知（毎日新聞）

　中川署はこのほど、おれおれ詐欺の被害に遭いかけていた女性客の被害を防いだとして、名古屋銀行千音寺支店（名古屋市中川区、今井桂一支店長）の女性行員（２４）を表彰した。行員は今年４月にも被害を未然防止。２度目のお手柄に、上司も「当たり前の使命とはいえ、大いにほめてやりたい」と話している。

　事件は７月１４日。窓口で「２００万円振り込みたい」と振込用紙を受け取った３０代の主婦が、記入台で携帯電話をかけながら書き込んでいるのに気づいた女性行員が「多額の振り込みなのに、今ごろ振込先を聞いているのはおかしい」と直感。主婦が窓口に用紙を提出した際、「お話しされていたのはお知り合いですか」と声をかけた。

　主婦は「夫が交通事故を起こしてしまって」と取り乱した様子で話し、警察官をかたる男から電話で金を振り込むよう指示されたと説明。行員が夫と連絡を取るよう勧めたところ、夫は事故を起こしていなかった。主婦は行員に感謝し、この２００万円を定期預金にしたという。

　この行員は４月にも、窓口で動転して定期預金の解約を申し出た女性に事情を尋ね、おれおれ詐欺と見抜いて被害を防いだという。

　県内では７月、過去最高の１５６件のおれおれ詐欺被害が報告され、特に警官をかたって被害者を信用させる事例が増えている。【山田夢留】

http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/aichi/news/20040908ddlk23040006000c.html