2004年09月08日(水) 21時56分
年金支給ミス、新たに500人計10億円余(読売新聞)
社会保険庁は8日、新たに500人に対する年金の支給ミスが判明したと発表した。事務処理上の誤りによるもので、過払い額は合計約10億4411万円、未払い額は合計約2780万円だった。
同庁は昨年6月、今年7月、8月にも支給ミスを発表している。今回のミスを合わせると、計約1万2000人に過払いが、計2万8530人に未払いがあったことになり、同庁のずさんな事務処理が重ねて浮き彫りになった。
同庁は昨年6月に発表したミスを契機に、システムの点検作業を行っている。作業は今年末までの予定で、今後も新たなミスが明らかになる可能性がある。
今回明らかになったミスは、厚生年金に統合されたJR、NTTなどの共済年金をすでに受給している人について、厚生年金の年金額を計算する際、共済組合の加入期間を誤って重複算入したもの。490人に対して計10億2111万円を払い過ぎていた。支給ミスがあったのは1997年5月から今年7月までで、1人あたりの最高額は1100万円だった。同庁は昨年11月初旬にミスに気づいたが、対象者や金額の特定に時間がかかり、公表が遅れたとしている。
さらに別の理由によるミスで、3人に計約2300万円が過払いとなっていた。
これとは別に、遺族年金を含む3つ以上の年金を受け取る権利がある人について、本来支給されるはずの遺族年金が支払われていないケースがあった。対象者は7人で、計約2780万円が未払いだった。
同庁は過払い分については返済を求める一方、未払い分は今月中旬に一括支給する。
(読売新聞) - 9月8日21時56分更新
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